病院見学2日目。〜整形外科

今日の見学は個人的に最も興味のある整形外科。でもその前に7時30分からの研修医を対象とした早朝カンファレンスに出席。眠すぎる。昨日の見学者は僕だけだったが、今日からは別の見学者もやってくる。しかし、すべて丸川大学5年。いつも顔を合わせているメンバーばかり。それはそれでいいのだが、せっかく見学に来たのだからある意味、出会いが欲しいじゃないですか。他の大学の人たちの実習の様子とか生活とか、そういうものを聞きだせるチャンスだったんだけど。まあ、いいや。

カンファレンス終了後、案内されて整形外科医局に。今日の指導医として研修医の猪子さん(仮名)を紹介された。猪子さんは僕と同じ30歳で、整形外科を回り始めてまだ一週間しか経っていないという。今日は5例の手術が予定されていたが、発熱や「心の準備が出来ていない」などの理由でキャンセルとなり、足首の骨折を固定する手術1例のみとなった。びっくりするほど父親にそっくりな先生が執刀。10時搬入、麻酔などに手間取り11時40分過ぎに手術開始。

すねの骨は2本あり、太くて打つと痛いむこうずねの骨を脛骨(けいこつ)、その斜め後ろにある細い骨を腓骨(ひこつ)という。この患者さんは腓骨がぽっきり折れ、脛骨が内くるぶしのところで折れているのだった。骨折の経験がある人はわかると思うが、折れたところにはねじを打ち込んだり、金属のプレートで固定したりする。大学ではあまり見られない手術だ。そこでちゃんと手術着を着て入り、しかもねじを入れて回したりねじ山をきったりまでさせてもらった!うーん、貴重で楽しい経験だった。やっぱり整形外科は楽しい。手術は3時過ぎまでかかったが、お腹すいてもそれほど気にならないほど楽しかった。やっぱり合っているのかも知れない。

そのあと病棟で、やはり大学ではあまり見られない大腿骨頚部骨折について説明してもらった。お年寄りが転倒したりしてよく起こる、足の付け根のところが折れるタイプの骨折だ。この部分は血流が途絶えやすく、他の部分のようにねじなんかで固定しても結局骨が死んでしまってつぶれてしまう。そこでお年寄りの場合の多くは人工骨頭に取り替える。大学では人工骨頭だけでなく、大腿骨が腰骨と当たる部分(うすのような形をしているので臼蓋という)も含めて取り替えるものはよく見た。

終わってうちに帰ると、甥っ子が結局この病院に入院したとのことだった。足の付け根の腫れはやはり「蜂巣炎」だったようだ。抗生物質を点滴で持続的に流すために入院する必要があるだけで、痛みもひき、本人は絶え間なく悪態をついたり点滴の針を刺す時に病棟中に響くような大声でわめき散らしたという。元気じゃないですか。すぐ行こうか、でもけっこうへとへとだしなあ、と思っていたらこんな状況なので、明日の朝見に行けばいいやと思い、ひとまず1時間ほど寝てからバイトに行った。バイトは明日が福岡地区の私立高校入試ということで出席率が30%ほど。授業にならない。