時事ネタから

北九州の会社に所属するタグボートマラッカ海峡で海賊に襲われた、というニュース。海賊、という響きにはある種新鮮なものがあり、また郷愁を誘う存在でもある。子供の頃見たり読んだりした冒険活劇のようなものに出てくる、ボーダーの服を着て黒い眼帯をつけて、帽子には髑髏のマークが描かれている。そして妙に正義漢だったりもして。実際に海賊は現在の世界にもいて、年間数百件もの事件を起こしているのだった。こうして日本人が捉えられる事態となってみても、なんだか「海賊の親分」ってえのが出てきてあーだこーだ言って、これに立ち向かえるのは超正義漢の小学生男子(仲間に必ず女子が1〜2名必要)、みたいな印象がある。想像力が貧困……

しかし、拉致しておきながら何の接触もなく声明も出ていないというのがなんとも腑に落ちない。コロンビアの左翼ゲリラが資金調達の手段としているのが誘拐→巨額の身代金要求という手口で、年間数百人が誘拐されるというむちゃくちゃな事態になっている。マラッカの海賊も同じことをたくらんでいるのかと思えば、どうも様子が違う。2001年にボルネオで起きた暴動は、賭け事のトラブルから移民が地元民を虐殺したことに端を発し、地元民による移民の大量虐殺(500人が死亡、50000人が逃亡・流浪生活に)に発展したが、その遺体は、なんと……地元民に食われたというのである(敵を殺したら食うというのが習わしらしい)。今回タグボートを襲った連中が同じ習俗を持つ部族かどうかはわからないが、タグボートの乗組員が食われていないことを祈るばかりである。

ライブドア(子ダヌキ) vs フジテレビ(古ギツネ)の戦いがいよいよ緊迫してきた。そのニュースを見ながら、それにしても堀江社長の狙いはなんなのだろうかと考えていたら、すぐ後にイタリア軍イラク撤収を報じるニュースが続き、シルヴィオ・ベルルスコーニ首相が映った。ベルルスコーニはたしかメディア王だったはず。だから世論への迎合は非常に上手だ。おそらく大衆操作技術にも長けているに違いない。ん?もしかして、堀江氏の狙いは、総理大臣か……?(笑)